今日は仕事中、心にふと残る出来事がありました。
電動自転車で急いでいた私が出会った、ひとりの少年のお話です。
私は電動自転車を急ぎ足でこぎながら、訪問先に向かっていた。
前方には一人の少年が、自転車に乗っていた。
「もう少し早く走ってくれないかな…」と少し焦りながら走っていると、信号に差しかかった。
信号が青に変わり、少年が自転車をスタートさせようとしたそのとき——
横断歩道に車が入ってきた。
すると少年は、その車に向かって軽くお辞儀をしてから、ゆっくりと自転車を走らせた。
少し進んだところで、また少年の自転車が止まった。
「なんで?」と思いながら前を見ると、歩道の向こうから自転車がやってくるのが見えた。
その少年は、狭い歩道ですれ違うのが危ないと判断したのだろう。
通り過ぎるのを静かに待っていた。
そして、そのあと——
なんと私に向かって、笑顔で「お先にどうぞ」と道を譲ってくれた。
最初にその少年の姿を見てから、ほんの数分の出来事だったけれど、
私は心の中で、何度も「すごいな」と思っていた。
これは、きっとご両親の育て方が良いのか。
それとも、少年自身の思いやりの心なのか。
どちらにしても、私は久しぶりにとても清々しい気持ちになった。
今どき、なかなか見られない——
そんな少年の、静かな謙虚さに脱帽です。
日常の中に、こんなに心洗われる場面があるなんて。
またどこかで、彼のような人に出会えますように。












