片桐みかんの日記

感じた事や、伝えたい事をおもいつくまま書いてます。

あの頃 遠足の思い出

f:id:katagiri-mikan:20170412210840j:plain

皆様、遠足は何処に行きましたか?

私は奄美大島で育ちました。

奄美大島は周囲を海に囲まれています。小学校、中学校、高校と、春の遠足は船に乗って加計呂麻島へ。

今はフェリーがありますが、私のいた頃はまだフェリーは運航していなかったので、漁船に乗って遠足に行ってました。小学生の頃は、漁船に乗るのが少し怖かったのを覚えています。小さなはしごを掛けて、ゆらゆら揺れる船に乗るのです。それも、船底みたいな所に。今なら、密航者と思われるかもしれませんね。

遠足に持っていくお菓子は300円と決められていて、前日は友達とお菓子を買いに駄菓子屋へ。好きな物を買うか?量を沢山買うか?友達と分け合えるお菓子を買ったりと、もう遠足に行く前からかなりの盛り上がりです。

お弁当は母が早起きして、巻きずしと稲荷寿司、そして卵焼きに鶏のから揚げ、盆と正月が一度に楽しめるぐらいの贅沢お弁当を作ってくれました。普段は質素ですが、遠足や運動会の時は美味しいものを沢山作ってくれます。

船に乗り、約20分、目的地に到着。近くに民家はなく、小さな砂浜があるのみ。時間が来るまで自由時間。友達としゃべったり、バレーをしたりして過ごします。その頃、トイレはどうしたんだろう?疑問が残ります。15時頃に迎えが来るその時まで、友達とわいわい騒いで待つのです。

お弁当タイムが最高にうれしい時間。私も豪華なお弁当を広げ、いつ食べても美味しい母のお寿司。友達のおにぎりと交換したりして、全部食べます。水筒のお水は帰りまで残しておかないと大変なことになります。何せ、トイレもなく、水もない所での遠足だからです。ただあるのは、目の前に広がる美しい海と山。

f:id:katagiri-mikan:20170412214553j:plainお弁当の後はお待ちかねのおやつタイム。友達と見せあっこして分けながら食べます。色々なお菓子を食べれるのも、遠足の醍醐味。普段おこずかいなどもらったことがない上に、300円もお菓子に使える、夢のようなお話です。

クラス替えがあった後の遠足は友達を作るチャンスでもあります。奄美大島でも私の住んでいた町は5クラスあったので、初めて一緒になる人もいて自分と相性がよさそうな女の子を探します。類は類を呼ぶとはよく言ったものです。自分と似ているような子と友達になるようです。

行きはわいわい騒いで船に乗り込みましたが、帰りは疲れたのか静かだったのを覚えています。

秋の遠足はひたすら歩く。10キロくらいは歩いていたと思います。行った距離を帰りも歩くかと思うと、ぞっとしたのを忘れません。

遠足の前日はなかなか眠れず、当日はハイテンションで過ごし、家に帰るとものすごく疲れたのが記憶に残っています。

遠足に船に乗って、それも漁船に乗って行くのはあまり多くないと思います。

船に乗ると軽い船酔いになり、回復する頃ご飯を食べ、再び船酔いして帰り着く。そんな遠足は、私の大切な思い出として、これからも消えることなく記憶の中に刻まれていくことでしょう。

f:id:katagiri-mikan:20170412221436j:plain